産業用ロボット王国(日本)

Kingdom of Industrial Robots(Japan)

 

世界の産業用ロボット稼動台数

(Working Units of World Industial Robots)

  

   国別産業用ロボット稼動台数        1997年の産業用ロボット台数割合

(統計資料:International Federation of Robotics より)

世界の工場で稼動するロボットの約6割が日本にいる.産業用ロボットの生まれたアメリカでも10パーセント程度である.ドイツ,イタリア,韓国,ロシアがこれに続く.


なぜ,日本に世界の6割の産業用ロボットが集中しているのか?

なぜ,アメリカや先進諸国は,もっと産業用ロボットを導入しないのか?

  

〜その答えは(末松私見)〜

●日本人と欧米人とのロボット感の違いに起因している

●日本人のロボットの原形は,茶運び人形や山車からくりである

●欧米哲学には,機械・ロボットが高度化・精密化すれば,動物・人間と変わらなくなり,いずれは人間と競合するようになるという思想が根強い.

●端的にいえば,鉄腕アトムとターミネータの違いといえる

   

手塚治虫の「鉄腕アトム」が日本人に受け入れられたのも,からくり人形の素地があったからだと思う.

 
一般的には,

1.日本の産業構造(家電製品・自動車産業を中心とした製造業)の自動化促進

2.欧米との労働条件(人件費,労働組合,失業率など)の違い
3.高精度で耐久性に優れた産業用ロボットの製造技術の普及の差

などが指摘されている.

〜ひとりごと〜

日本企業は,日本のからくり文化の恩恵を認識するとともに,

からくり文化をもっと支援してもよいのではないでしょうか.

未来のホームロボットは,日本から普及すると確信する

 


末松良一(Yoshikazu Suematsu) 電子メール:suekarako@qc.commufa.jp